日本臨床心理士会(誕生の背景)
日本臨床心理士会が設立されたのは1989年のことです。ですから、歴史的に見ていくと、20年程度しかありません。
他の医学に関する学会などを見ていくと、その歴史が浅いという印象を受ける方もいらっしゃるでしょう。しかしこれは、臨床心理学というもの自体の歴史の古さに起因することではありません。
実は、その昔から、日本臨床心理学会という臨床心理学に関する組織がすでにありました。ところが、この日本臨床心理学会の主流派と対立するメンバーが出てきたことがありました。
この対立の原因となったことはいくつかの要素があるといわれています。しかしその中でも、臨床心理学の専門性と臨床心理士用の資格に対するスタンスの違いが最も大きかったと指摘されています。
そして臨床心理士のような臨床心理に携わる人たちに専門的な資格を付与することに賛成であった人たちが日本臨床心理学会を飛び出すという形になります。
これが1982年に設立された日本臨床心理士会の前身とも言える「日本心理臨床学会」という組織です。臨床心理という文字をひっくり返しているだけということで、かなり挑戦的なネーミングといえなくもありません。
当初は、飛び出した方が異端視されていた時代もあったようですが、現在では、会員数を見ても、完全にその立場が逆転しています。そして、日本臨床心理学会も今では、臨床心理士資格を国家資格にするという運動に積極的にかかわることになっているのです。
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